夏のプログラミング・シンポジウム 2007

情報処理学会 プログラミング・シンポジウム委員会

概要

2007年夏のプログラミング・シンポジウムは 「First Programming Languages プログラミング言語の実力と美学」というテーマで, 8月 8日(水)〜10日(金)に 信州戸倉上山田温泉ホテル清風園で開催します.

近頃「情報科学離れ」をよく耳にします. その前に「プログラミング離れ」があるのではないでしょうか. 計算機の恩恵を受けるには, プログラムを書かなければなりません. そういうプログラミングの前に, プログラムを書くこと自体が楽しい作業であるということが, 悲しいことに忘れられつつあります. プログラムを書かずに使うパソコンは, 宝の持ち腐れです.

プログラミング言語の提供する機能を充分に活用し, 解決したい問題を美しく書き上げる知的活動の存在をもっと知って欲しい, もっと広めたい. そのような願いを込め, シンポジウムでは初心者でも楽に使え, 実用的な問題も直ぐに解決できるプログラミングにつき, 言語とプログラムをめぐって討論したいと考えました.

参加条件

参加条件(下記のお好きな方一つを必ずお選び下さい):

  • 通常発表をする(締め切りました)
  • 愛するプログラミング言語の応援演説をする
    • 自分の好きな言語について応援演説付きPosition Paper 作成を行う
    • 課題: カレンダー (与えられた年と月のカレンダーを出力する)

プログラム

  • 昼のセッション (発表+質問):1件40分
  • 夜のセッション (応援演説) :1件10分

プログラム

第1日 8月 8日(水)
  13:30〜13:40 開会 
  13:40〜15:40 セッション1 「プログラミング」座長:角田博保(電通大)
      やさしい言語ツールの作り方 前田敦司(筑波大)
      Excelでプログラムを書く 萩谷昌己(東大)
      MMIX cal ハック 和田英一(IIJ)
  15:40〜16:00 Coffee Break
  16:00〜18:00 セッション2 「初心者プログラミング」座長:並木美太郎(農工大)
      言語処理系学習用言語AIL 河村知行(曽呂利)
      初学者に学ばせるプログラミング言語は? 伊知地宏(ラムダ数学教育研究所)
      いまなぜプログラミング離れか 角田博保(電通大)
  18:00〜20:00 夕食
  20:00〜21:40 セッション3 応援演説
      10分/1人×11人(プログラム別途)

第2日 8月 9日(木)
   7:00〜 9:00 朝食
   9:00〜10:20 セッション4 「プログラミング技法」座長:清木昌(任天堂)
      関数「思考」プログラミングのケーススタディ 尾上能之(東大)
      宣言的言語は手続き的であり, 手続き型言語は宣言的である 近山隆(東大)
  10:20〜10:40 Coffee Break
  10:40〜12:00 セッション5 「プログラミング環境」座長:丸山一貴(電通大)
      環境とプログラミング 西岡真吾(NII)
      Wikipedia型のプログラミング環境へ向けて 服部隆志(慶大)
  12:00〜13:00 昼食
  13:00〜15:40 セッション6 「プログラミングコンテスト」座長:山口文彦(理科大)
      RubyやPerlやCや機械語でのゴルフについてあれこれ 浜地慎一郎(Google)
      Quick Programming really contradicts Smart Programming? 三廻部大(IBM)
      テプシス・プログラム・コンテスト 坪田幸司(テプコシステムズ)
      もっと自由なプログラミングコンテストを学生に 上里友弥(洛南高校)
  15:40〜16:00 Coffee Break
  16:00〜17:20 セッション7 「BASIC + 機械語」座長:寺田実(電通大)
      パワーオンBASICとマシン語モニタ 藤波順久(SCE)
      BASIC, ときどき機械語 田中二郎(日本橋学館大)
  18:00〜20:00 夕食
  20:00〜21:40 セッション8 応援演説
      10分/1人×11人(プログラム別途)

第3日 8月10日(金)
   7:00〜 9:00 朝食
   9:00〜10:20 セッション9 「古典プログラミング」座長:前田敦司(筑波大)
      私のプログラミング原体験 〜EDSACのイニシアルオーダ〜 並木美太郎(農工大)
      ETL-MARK2のプログラム 大駒誠一(無所属)
  10:20〜10:40 Tea Break
  10:40〜12:00 セッション10 「日本語プログラミング」座長:竹内郁夫(東大)
      「なでしこ/葵」ではじめる日本語プログラミング言語 酒徳峰章(ウノウ)
      日本語プログラミングにおける識別子のネーミング規則の試行 馬場祐人(早大)
  12:00〜12:10 閉会

通常発表の話題の例です.

  • Computer Programmingは本当にArtか.
  • 分かりやすく, 能率よく, 見た目も美しいプログラムを書く訓練法.
  • 初心者に, プログラミングの本質を一目で分からせるにはどうするか.
  • Dijkstraのプログラムのエレガンス, 精神を伝えるには どうすべきか.
  • 「Bach  First Lessons  16 Short Pieces for Piano」のプログラミング版を作る.
  • ACM ICPCのように, 短時間で答だけ合えばよいというコンテストの是非.
  • 大学の入学試験で今でもBASIC風の言語しか使われないのは問題だ.
  • プログラミングの "Art & Crafts" 対 "Scientific Discipline".
  • 効率改善の経験談 (高速化, 短小化).
  • 人生を変えたプログラミング言語.
  • 特定のプログラミング言語に惚れる理由.
  • 自分にとって一番大事なプログラミング言語.
  • 一番素敵に見せられる言語, 一番見てくれがきれいな言語.
  • 今後はどういうプログラミング言語が作られるか,作りたいか.
  • インスタントプログラミング.
  • ゴルファー: いかに短い文字数でプログラムを書くか.
  • あっと驚くアルゴリズム (A'stonishing Programming).

応援演説発表の話題の例です.

  • 自分にとって一番大事なプログラミング言語でカレンダーを書いてみる.
  • 一番素敵, または美しくに見せられる言語でカレンダーを見せる.
  • 超絶技巧プログラミングの例.

日程

4月 3日
通常発表募集開始
5月31日
通常発表締切り
6月11日
応援演説募集開始
7月8日
応援演説締切り
8月 8日〜10日
シンポジウム

場所

信州戸倉上山田温泉 ホテル 清風園

交通案内

列車の場合

  東京 10:24,上野 10:30,大宮 10:50 [あさま515号] 11:47 上田
  上田 11:54 (しなの鉄道) 12:09 戸倉
  
  東京 10:44,上野 10:50,大宮 11:10 [あさま517号] 12:21 上田
  上田 12:53 (しなの鉄道) 13:09 戸倉

  京都 09:15 [のぞみ122号] 09:52 名古屋
  名古屋 10:00 [(ワイドビュー) しなの7号] 12:40 篠ノ井
  篠ノ井 12:54 (しなの鉄道) 13:04 戸倉

戸倉からはホテルのマイクロバス

車の場合

関越自動車道→上信越自動車道→坂城IC→国道18号線→戸倉上山田温泉

定員

約40名 (定員になり次第締め切ります)

日時

開会
8月 8日 13時30分
閉会
8月10日 12時

参加費(かっこ内は宿泊費)

一般会員 28,000円 (21,000円)
一般非会員 32,000円 (21,000円)
学生会員 21,000円 (21,000円)
学生非会員 23,000円 (21,000円)

会場では会費を受け取りません. お手数ですが, 郵便振替, 銀行振込み, 現金書留などの手段で, 事前に会費の払込みを済ませるようお願いします.

参加申し込み者には情報処理学会より請求書, 参加証, 郵便振替用紙, 送金連絡票を郵送します. お送りした郵便振替用紙を使って振り込んだ場合, 手数料は無料です.

参加申し込み

締め切りました. 多数のお申し込みありがとうございました.

  • 高校生,高専の3年生以下の方が参加する場合には,親権者の承諾書も提出してください.具体的な提出方法等は,幹事会に連絡して確認してください.
  • 通常発表をされる方は, 別途参加申し込みをする必要はありません.
  • なお,会場規模の関係から,あまりに多くの参加希望があった場合,ご参加 をお断りすることがありますのでご容赦ください.

通常発表の方へ

発表者には, 会場に発表資料を持参していただきます. 当日, 参加者に配布するためのものです. 事前の原稿提出はありません. ページ数に制限はありません. また, シンポジウムの終了後, 発表資料と別に質疑応答の内容を含めた報告集用の原稿を提出して頂きます. 8ページ以内で締切は9月中旬頃を予定しています. 詳細はシンポジウムの会場でお知らせします.

カレンダープログラムの例です(C言語)

 /* 学会誌2006年1月号 暦法算法のHaskellのプログラムをCにしたもの*/
 #include<stdio.h>
 int z(int y, int m, int d){
   int a=y/100, b=y%100;
   return(((int)(m*2.6-0.2)+d+b+(int)b/4+(int)a/4+5*a)%7);
 }
 int zeller(int y,int m, int d){
   if(m<3) return(z(y-1,m+10,d));
  else return(z(y,m-2,d));
 }
 int dif(int y,int d){
   return(y/d-(y-1)/d);
 }
 int leap(int y){
   return(dif(y,4)-dif(y,100)+dif(y,400));
 }
 void cc(int y,int m){
   int ds[]={31,28+leap(y),31,30,31,30,31,31,30,31,30,31};
   int z=1-zeller(y,m,1), ld=ds[m-1];
   int d,e;
   printf("  S  M Tu  W Th  F  S\n");
   for(d=z;d<=ld;d=d+7){
     for(e=d;e<d+7;e++){
       if (e<1||e>ld) printf("   ");
       else printf("%3d",e);
     } 
     printf("\n");
   }
 }
 int main(){
   int y, m;
   scanf("%d %d",&y,&m);
   printf("%d %d\n",y,m);
   cc(y,m);
   return 0;
 }

実行例

 % ./a.out
 2007 8
 2007 8
   S  M Tu  W Th  F  S
            1  2  3  4
   5  6  7  8  9 10 11
  12 13 14 15 16 17 18
  19 20 21 22 23 24 25
  26 27 28 29 30 31

主催

情報処理学会 プログラミング・シンポジウム委員会

幹事

  • 和田英一 (IIJ)
  • 伊知地 宏(ラムダ数学教育研究所)
  • 齊藤正伸 (IIJ)
  • 山下伸夫 (タイムインターメディア)
  • 繁富利恵 (産総研)
  • 笹田耕一 (東大)

問い合わせ先

nprosym-query (at) m.aist.go.jp